この記事では、当サイトが公開しているフリートーク教材の具体的な使い方を解説します。
トピックの選び方
日本語学習者の興味・関心に合わせて、教師がトピックを選んでもいいですし、学習者が自分でトピックを選んでもいいです。
トピックの順番は決まっていません。各トピック、「1回完結型」で構成されているので、自由に順番を決めることができます。
日本人の友達と話ができるようになりたいです。だから、「好きなこと・嫌いなもの」や「アニメ」などのトピックを日本語で練習したいです。
幅広くトピックについて会話ができるようになりたいです。だから、トピック一覧表の上から順に授業をしていきたいです。
教材の準備
方法1:教師、学習者がそれぞれ教材を開く
授業が始まる前に、教師と学習者がそれぞれの通信機器(パソコン、タブレット、スマホ)から、教材ページを開けば、教材の準備は終わりです!
この方法のメリットは、パソコンに詳しくない教師でも、簡単に授業を始められることです。また、画面共有をしていない分、通信量を軽くすることができ、インターネットの通信速度に負担をかけることはないでしょう。
デメリットは、教師と学習者で共有したい内容(例:画像、ネット上で行った翻訳結果)があるときに、時間と手間がかかってしまうことです。チャット欄や画像の送信機能などをうまく活用すれば、この問題はある程度解決することができます。
方法2:教師が画面共有する
教師は、自分の通信機器(パソコン、タブレット、スマホ)から授業で使用する教材ページを開きます。
そして、授業で使用する音声通話アプリ(例:Zoom、Skype)の機能を使用して、自分の画面を学習者と共有します。
この方法のメリットは、授業の進行がしやすいことです。
今、教材のどの箇所を進めているのか、マウスで確認しながら授業を進めることができます。そのため、学習者が教師の進行に遅れたり、教師の指示を誤解したりしてしまうリスクを減らすことができます。
また、学習者に見せたい情報(例:画像、ネット上で行った翻訳結果)も画面共有をすることで、簡単に見せることができます。
デメリットは、自分の個人情報を学習者に見せてしまう恐れがあることです。
画面共有はとても便利な機能ですが、「画面共有=自分の情報を共有する恐れがある」ということを忘れてはいけません。
どうしても画面共有を使いたいということであれば、Google Chormeの「ゲストモード」でウィンドウを開くことをお勧めします。
通常モードで残っている情報(例:検索キーワード、パスワード)を一切引き継がない状態で、インターネットを使うことができます。
もしくは、インターネットを閲覧できるプラウザを授業用で新しくインストールしてもいいでしょう。
方法3:教師だけ教材を開く
もっと自由に会話を進めたいと考える学習者の場合、教師だけ教材を開いてもいいでしょう。
フ教材にある質問は、困ったときに見る程度にして、教師自身も自由に会話をお楽しみください。
授業の流れ
教材を実際に見ながら確認したいときは、トピック「趣味」を開いてください。
導入
トピックについて、教師が自分の経験談などを話します。
以下は、トピック「趣味」のときの具体例です。
あい
私の趣味は映画鑑賞です。アメリカのラブストーリーが好きで、よく見ています。週に2,3回見ます。一人で見るのも好きだし、友達と一緒に見るのも好きです。
練習「質問」
トピックに関連した質問が10~15個用意されています。この質問に沿って、教師は学習者と会話をしていきます。
宿題「作文」
作文のテーマは、会話練習で選んだトピックと同じです。
学習者は、作文という日本語のアウトプット作業をすることで、授業の内容を振り返ることができます。
学習した内容をアウトプットをすることで、記憶の定着に繋がりますし、手元に残った作文は、今後の日本語学習に大いに役立つでしょう。
作文の例は2つあります。ワンさんとエミリーさんの作文です。ワンさんの作文の日本語力は日本語能力試験N4程度で、エミリーさんの日本語力はN3程度を想定しています。
作文の例文の確認作業は、授業中に行ってもいいですし、授業後の自主学習として指示を出してもいいでしょう。
会話の授業は、時間調整がとても難しいです。万が一、授業が早く終わったときは、学習者と一緒に作文の例文を確認したり、どんな内容を書くのか話したりして、余った時間を活用してもいいかもしれません。
作文の共有方法
学習者が書いた作文は、各トピックページの下部にあるコメント欄で教師と共有することができます。
学習者が書いた作文の添削作業も、コメント欄で行うことができます。
下の画像は、トピック「趣味」のコメント欄です。
まとめ
フリートークの教材では、大別して「話す力」と「会話する力」の2つの観点からフィードバックができるようにしています。
「話す力」の具体的な観点は「円滑に話すことができた」と「正確に話すことができた」です。「会話する力」の具体的な観点は「質問に答えることができた」「会話を広げることができた」です。
各観点、「頑張ろう」「まあまあ」「良かった」「すばらしい」の4段階で評価できます。
現時点での学習者の日本語能力を示すのはもちろん、今後の目標や具体的な勉強法などを提示してもいいでしょう。